僕の中学の記憶2

過去の記憶

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1年生の夏に卓球の基礎のフォア打ちとバック打ちラリーができるようになると、夏頃には次のステップとしてドライブを打つ練習がスタートする。

これに僕はすごく苦労した。

どれだけ練習しても上手くボールに縦回転がかからないのだ。

僕がドライブをかけると横回転混じりのドライブになってしまい威力がへなちょこなだった。

習っても習ってもドライブの打ち方がしっくりこなかった。

そんな僕とは対照で、同じ部活の仲間はドライブを次々とマスターしていく。

小学校の頃に児童施設で卓球をやっていた頃は、僕が仲間内で一番上手かった。

自分より下手くそだった仲間がドライブを次々とマスター出来るようになっていくことに僕は焦りで胸が押しつぶされそうだった。

野球部の頃と同じように補欠の立場に下がってしまうのか。

必死で夜部活に参加し打ち方を教わり、家でも素振りをしたが、全くドライブが打てるようにならなかった。

補欠になる前にいっその部活を辞めてしまおうか、そんな思いも僕の頭の片隅にずっとあった。

どれだけ練習してもドライブを覚えることが出来なかった僕は思い切ってドライブを捨て基本の打ち方の延長であるスマッシュをとことん磨いていくことを中2の夏に決めた。

引退まで残り1年。

これしか僕が生き残る道は残されていなかった。

みんなはフォアドライブを覚えたら、バックドライブなどを覚えていくのだが、僕はひたらすら基本のスマッシュを磨いていった。

アニメ『鬼滅の刃』には善逸(ぜんいつ)というキャラクターがいる。

善逸(ぜんいつ)は不器用すぎて1つの技しか使いないのだが、その1つの技をとことん極めて敵をバッタバッタ!と倒していくのだが、まさに僕は善逸スタイルだった。

ドライブをマスターすることは出来なかったが、基本のスマッシュに特化させて練習をこなした結果、技能が恐ろしく伸びていった。

そして2年の秋には岐阜市で一番強くなり、エースとして出場した団体戦では県大会3位まで上り詰めた。

>>続く

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